2012年10月27日土曜日

コンクリート打放

N病院新築工事
徐々に脱型が終了し、一部コンクリート打放仕上の部分が現れ始めて来ました。コンクリート打放は打設がそのまま仕上げになるため、とても緊張します。特に杉板型枠は色や表面仕上げが転写されるため、躯体工事でありながら気が引き締まります。
出来栄えは・・・まあまあ・・・。ですが、これに手を加え仕上げれば、最高に良いものになるはずです。全体にペーパーかけ、一部は補修し、撥水剤は少し白めで繊細にていねいに仕上げます。

1階EVホール前:打放しコンクリート杉板型枠による意匠
南側外壁:打放しコンクリートパネコート仕上
内部:脱型直後の様子

2012年10月26日金曜日

耐久性への憧れ

家は丈夫で長持ち。
この言葉が自分の全ての原点であることは、今も変わりません。逆にこの思いが強いために、自由な設計思考の足かせとなっている事は、良く理解しています。
 現在の日本の木造住宅は、材料が安すぎるため廉価で、 結果として、気軽に様々なデザインを施した建物が溢れ出しています。街中の至る所で、「~デザイン」などと称し、実に様々な意匠の建物を造り出され、一方でそれを喜んで買う人が少なからずいます。つまり、造り手も買う側も、意匠・デザインの耐久性を深く認識せずに、消耗品としてデザインを売買している訳です。
 ある意味、そんな思考出来る人々に憧れてしまいますが、一方で、自分の考えも間違っていないとも思っています。苦悩する50代・・・・。時代はいったいどこに向かって行くのでしょうか?

114条区画

N病院新築工事。いよいよ1階躯体脱型の後、間仕切り壁に入ってきました。写真は114条区画壁の様子。

建築基準法施行令 第114条
長屋又は共同住宅の各戸の界壁は、準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達せしめなければならない。
2 学校、病院、診療所(患者の収容施設を有しないものを除く。)、児童福祉施設等、ホテル、旅館、下宿、寄宿舎又はマーケットの用途に供する建築物の当該用途に供する部分については、その防火上主要な間仕切壁を準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達せしめなければならない。

写真は、吉野石膏防火遮音壁仕様。ハイパーウォールZ・WI
遮音性能(TLD)     TLD-52
遮音構造認定番号     SOI-0112
耐火構造認定番号     FP060NP-0200 (1時間耐火:非耐力)


タイガーハイパーハードC 9.5mm厚+タイガーボード・タイプZ 12.5mm厚 ×両面+グラスウール24k-50充填。

114条区画は小屋裏に達せしめなければならないが、天井下の開口部に制限のない不可思議な法律です。