2010年6月30日水曜日

気密住宅とダニ・カビ の関係

 日本の季節の半分は、暖かな・けれど湿った季節(アジアモンスーン気候)。この季節は(特に女性は)晴れていれば毎日の様に布団を干したがります。なぜなら湿度が60%を超えると、室内にダニ・カビが発生しやすくなり、直射日光で干さない限り、それらを抑えられない事を人は(特に奥様は)体験から良く知っているからです。この事は、日本人が何故南向きの家に特別に拘るか?という理由を良く表しています。湿度を抑える事が出来ない以上、夏場ダニ・カビを抑えるには、エアコン等機械に頼る以外は直射日光によるしかなく、布団・洋服を干す南向きの場所が必要です。
 一方、室内湿度を抑える方法について、いままで、様々に考え、実験しています。
晴れた日は、窓を開け室内を通風換気する事で、より湿度が抑えられます。雨の日は、逆に窓を閉め少しの空調(エアコンドライ運転等)をする事で、湿度を抑える必要がありますが、天気が微妙な時は悩みます。エアコンもつけっぱなしではダメなので、どこまで快適にするべきかは、とても微妙な問題ですが、出来るだけエネルギーを使わずに快適に出来るかに、日々腐心しています。
 この問題は、住宅の設計にとって、実はとても大きな問題です。整理したいと思います。
 

OMソーラー 再び

 住宅の断熱気密性能を考えています。設計事務所開設以来、私達は次世代省エネ基準をベースに実践して来ましたが、どうやらそろそろ次の基準へシフトして行く必要が出て来そうです。昨今の環境問題が本当なら、又、今後CO2排出にさらに厳しい基準が課せられるとするならば、ここ群馬においても、次世代省エネでは、『足りない』事になって来るのではないか?と思いつつあります。春秋の中間期が寒冷地に比べて長い群馬県では、『そんなに高断熱にしなくても良いのでは?』とも考えていましたが、冬場の暖房をより高い基準で抑え、中間期は開け放して十分な通風採光が得られる、更なる工夫が求められて来たようです。
 私達は、スタート時点から、温熱環境を思考の中心に置いてきました。OMソーラーの事も様々に実践してきましたが、この時点に来て、再び原点に立ち戻る必要性を強く感じました。
 様々なシミュレーションを一つづつ掲載して行こうと思います。